学校をマーケティングで考える
『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』を読んだ。
これを読んだのは、年末に行う、アジア新興国でのビジネス戦略の勉強のためだ。
そこで、学校をマーケティングの観点から考えてみた。
考える観点は、
① ベネフィット
② ターゲット
③ 差別化
④ 4P
⑤ 想い
の5つの観点。これは、上記書籍から引っ張ったものである。
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① ベネフィット
私立学校は、そもそも受験生と入学者から得られる入学金、授業料などが頼りだ。
よって、生徒や保護者は大切なお客様である。
お客様が、どの学校を選択するかは、学校ごとの価値を見て決定する。
そして、受験時に、自身の能力でその「学校の価値」を購入可能か検討する。
現在、偏差値至上主義のもと、高い偏差値や高い偏差値へ合格した「合格実績」がその「学校の価値」として横行している。
よって、お客様の受けられるベネフィットは「偏差値の高い大学へ入学できる可能性」である。
さらには、「この学校に行っておけば、少なくともMARCHは手堅いね」という「安心」がベネフィットである。
ただ、それ以外のベネフィットもたくさんあるはずだ。
「部活」、「金額」、「立地」、「修学旅行」、「入学しやすさ」など、偏差値以外の観点から学校を選択することも大いにあり得る。
さて、私たちがお客様にもたらす「ベネフィット=価値」はなんだろうか?
グローバル化、21世紀型、AL、PBLなどうたっているが、具体的に、お客様はその価値をイメージできるのだろうか。こんな授業を受けられて、こんな人間に育つ、というイメージがあるのだろうか。
再三のべるが、今、偏差値至上主義が横行している。学校の価値=偏差値、合格実績である。市場として、ベネフィットが偏っている。
これは、マーケターとしてほっておくべきではないだろう。独占状態というのは、新しい価値を生み出すチャンスであり、大きなビジネスが可能だということだ。
私の学校は、偏差値至上主義と、それ以外の価値(21世紀型)とで、提供するものが2つある状態。合格実績と21世紀型は、そもそもベクトルが違う。2つの価値を同時に提供されているお客様は、残念ながら大混乱中である。
一貫性をもたないと失敗する。どうする?
だれかに頼っていてはいけない。自分から、この学校の価値を立て直さねばならない。
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②以降は、気が向いたときに書いてみようと思う。
井の中の蛙、大海にでる
私の教員としての転換点は、間違いなくMさんとの出会いである。
同じ大学の先輩で、(時期はかぶっていないけど)圧倒的数学力をもっていた。
後々かんがえれば、もっともっと数学力にたけた人はいた。
ただ、その当時は「Mさん、すげエ・・・・」の想いだけである。
この大学はダメだ、もっと世界は広い。外の空気に触れろ、内輪だけでもりあがるんじゃない。
そんなことを教えてくれた。
Mさんの誘いで「Tサークル」に少し顔を出すようになった。と言っても、この4年で3回くらいである。
しかし、外の世界は本当に新鮮で、こんなにたくさんの人間がいて、いろんな考えがある。
本当に、世界は広いんだ、と実感しつつあった。
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あるとき、グローバルティーチャーがTサークルに来る!
というネットの広告をみて、かなり久しぶりにTサークルに行った。
グローバルティーチャー賞がなんなのか分からなかったが、権力に興味がある私は、迷わず参加した。
ここで、起こったのがもう一つの転換である。
グローバルティーチャーに出会った。そして、この人の語る教育は、もう、本当に目からウロコである。先のこと、未来のこと、現実ではないことを話しているかと思った。
しかし、そんな学校が現実にある。
素晴らしい、K学校で働きたい!と思った。残念ながら、その学校の教員は引き抜きでしか採用しないらしい。
私の頭の中に、K学校という素晴らしい学校の記憶だけが残っていた。
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その半年後、憧れの工学院大学附属で私は働いている。
この学校には大きな未来があると思っている。
そして、その未来は私の手にゆだねられているのだ。そう強気で思わなければいけない。
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前任校にいたときは、
職員室でプログラミングや、STEM教育の話ができると思っていなかった。
学校とビジネスをつなげて考えることなんて、あり得なかった。
そんな、夢物語ばかりしゃべっていたら、周りから冷たい目で見られるのだ。
目の前の子供をみろ、きみの話は理想論だよ、意識高いだけだよね。。。
学校の現場に流れる汚臭、「強い精神論」と「無意味な空気の読み合い」は、この学校では薄まっている。
とにかく、視野の広い会話ができる。
前任校では、ありえないのだ。
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こんなにいい環境なのに、私はまだまだ生かし切れていない。
今日、子供にいわれた「もっと良い意味で暴走してください」
私は、もっと暴走しなければならない。
そうなくては、つまらないじゃないか。
目をさまし、暴走族さながらに、全速力で突っ走るのだ。
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このように、今日の日があるのは、Mさんとの出会いのおかげ。
私を、大海に導いたのはMさんだ。そのおかげで、うちなるDreamerが目覚め、大変な思いもしているけれども。
Desmosで数学の授業を新しくしよう
「お笑い数学教室(JOMA)」
お笑い数学トークライブver.2に行ってきた。
私は3回目。独特の面白さがある。
タカタ先生もさんきゅうさんも私の笑いのツボだ。
そして、安定の明日希さん。
「明日に希望をもつ」という、おそろしいプレッシャーをも乗り越える素晴らしい活動をしている。
今回特別ゲストの「鰺坂もっちょ」さん。以前から何度かお会いしている。
顔をみたときに「おっ、きてくれたんですね!」と声をかけてくれた。
まさか、覚えてくれているとは。。。
すっっと声をかけてくれるそのコミュ力だから、もっちょさんが好きな人は多い。
いろんなことが参考になった。その中で「Desmos」の紹介をしてくれたもっちょさん。これは使える!!面白い!すぐさま授業に取り入れよう。
Desmosとは、グラフ描画ソフト(App)のことである。
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Desmosで起こる変化を考えて見た。
「Desmosで数学の授業を変える」
「Desmosで数学の面白さを伝える」
「Desmosで数学のイメージをよくする」
「Desmosで作品をつくる」
「Desmosで数学×アートをする」
「Desmos展覧会」
「Desmosワークショップをする」
「Desmosの指導案」
「新設。Desmos科。」
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TenologyとしてのDesmos。MathとしてのDesmos。
そして、ArtとしてのDesmos。
教育の中で話題になる「STEM」(またはSTEAM)教育につながる。
日本の数学教育の現在の壁は、STEM教育をどれだけ実現するか、である。
STEM(Sience,Tecnology,Engineering and Math)を融合して学んでいく、そんな授業実例がどれだけできるか。これは、現場の教員に任されている。
これにArt を追加して、STEAMとすることもある。
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Desmosを利用している教員は多くないが、少しはいる。
私も、同僚のR先生が使っているのをみて、使い始めた。
Desmosが子どもに受けるのも納得。もっともっと使いたい。
教科書のDesmos化をしたら、きっと数学のイメージは変わるのではないだろうか。
また、数式をDesmosに打ち込むことで数学を学べるし、「数式の形」により注目できるようになる。つまり、数式を第三者の目で俯瞰的に見れるようになるだろう。
この感覚は、教科書の問題を解いているだけではなかなか身につかない、けれど重要なスキルだ。
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近い将来、
私はDesmosを使った素晴らしい授業例を提示できるだろう。
(と、大げさに言っておくことが大事)
三平方の定理図鑑
これから、三角比の単元にはいる。
三角比は、直角三角形からはじまる。
そして、直角三角形といえば、、、
大切な「三平方の定理」だ。
数学の歴史を考えても、高校数学のすべてを見通しても、三平方の定理ほど大切なものはないだろう。
高校数学の多くは、三平方の定理と2次方程式が深く理解できれば、簡単に思える。
しかし、「三平方の定理」と「ピタゴラスの定理」が同じであることも、きちんと分からない子がいる。
ちんたらと、面白くもない(本当はとても面白いが、あまり面白いと思ってもらえない)さいんこさいんたんじぇんとを、説明してもつまらない。
思い立ったのが、三平方の定理図鑑。
三平方の定理は、証明方法が何百通りもある。
それを、ひとつひとつ紐解き、図鑑にする。
美しい幾何デザインで、ひとつの本にする。
直観的に分かる図をえがく。
これを授業でやる。楽しみだ。
やるべき問題は、最小限に、まとめて。
楽しいこと、本当にやるべきことをやろう。
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ハリーポッター アズカバンの囚人をみている。
「怪物的な怪物の本」が登場。
本そのものが怪物である。
知識<体験
である。体験的な授業を。